インタビュー、最後です。
iW: それではこれからも俳優として続けていくとお考えに?
エド様: もうすこしはそうしようと考えているよ。私は次から次へと仕事をし続けるタイプではないんだ。そういう人たちは家族がいないんじゃないかな。私は家族を大切にしたいし、それは自分にとってとても大事なことだと考えている。いつも仕事をしているというのはイヤなんだ。でも私が人生でこうありたいと願っているものであろうとする限り、私は仕事をし続けたいと望んでいる。もしそうあることをやめようと決心したり、あるいはもっと重要なことがあったりしたら、それもまたいいことだけれどね。自分のやり方を信じているよ。
iW: それから、監督することについては?
エド様: また監督をやりたいと思っている。私は本当は監督としてのキャリアをこれで始めようとは思っていなかったんだ。でも、ただ監督をするためだけに監督をするというのはイヤだった。
iW: 絵を描くことについてはいかがですか?
エド様: この映画の前は、あんまり絵を描いたことはなかった。小さい作品くらいだね。しかも、それにとても時間がかかった。何時間も、何日もかけないと終わらなかった。「ポロック」 を始めてからずいぶん長いことそれに熱中してきて、まだそれと一緒に暮らしているようなんだ。リラックスして家にいる時は、私はアトリエにいる時のようではありたくない。妻と子どもと一緒に外に出かけるほうがいい。でもまたそこに戻りたいとも、ときどきは思うよ。道楽半分にやっていたようなものだけれど、でもやっぱりそれ以上のものだった。
iW: 10年もの製作期間を終えて、映画が完成したわけですが、重荷を下ろしたように感じているのではないかと思いますが、違いますか?
エド様: たとえこの映画が日の目を見なかったとしても、私は十分に報われたと思っているし、それに誇りに思っている。それを通してたくさんのすごい人たちに会うことができたしね。ずいぶん時間がかかったし、どうやってやればいいかわからないこともあったし、でも撮影して、編集して、全体を作り上げた。本当にそれは気分のいいことだよ。過去10年間、私はこの「ポロック」のスタッフとして人生を見つめてきた。そして今、私は「ポロック」の次の局面を迎えようとしている。それが大変な仕事だということはわかるよね?何かを成し遂げようとする時に注意することは、まさにそこなんだ。
以上でインタビュー記事は終わりです。
このあとオスカーにノミネートされたり、大きな評価を受けるわけですが、それまではけっこう緊張した時期を送ったのではないかと思います。
いまさらですが、エド様、「ポロック」の製作、お疲れ様でした。。。
というわけで、「ポロック」 についての記事はひとまずここで終わりたいと思います。
エド様の記念碑的作品でありました。